※表現はゆるいですが、予告なくエロ入ります。














「―――――慣れてきたな」
サクラを見透かしたように、サスケが嗤う。
腰を遣って、硬度を増した男根は容赦なく柔らかな粘膜を執拗に抉った。
未だ着衣しているサスケに比べ、衣服をすべて奪われ額宛すら取り払われて、サクラは柔らかな寝台の上で大きく開脚して身体の中心をサスケ自身に穿たれている。
サスケが動くたびに、サクラの素肌にサスケの衣服が擦って自身の無防備さを知らしめた。
両腕は頭上で拘束され、寝台に縫い止められ身動きすら敵わない。
抗うことなどない。
性行為に悦楽を得ることができるようになってからは、与えられる愉悦に身を委ねることに専念して、何も考えない。
ハ、と息を吐いて篭る熱を放出する。それと同時に、結合部から愛蜜がこぷりと溢れてより一層深くサスケを誘った。
脊髄を這い上がってくるもどかしい熱に気付かない振りをする。
「アン･･･ん、やぁん･･･っ」
花襞を熱く擦られて、甘い喘ぎがサクラの鼓膜を犯した。サクラが声を上げる度に、息を荒げながらもサスケが喉奥で笑った。
そして無防備に突き出した裸の乳房をねっとりと舌を這わされ、内側からちくちくと乳首が主張する。
柔らかい乳房をサスケの両手が揺らし、先端を撫で、ますます薄紅色のそれを尖らせた。
ぷくりと腫れた乳首に歯を立てられ、きつく吸い上げられて背筋を弾けさせることで身体を熱に委ねる。
その合間も膨脹した男根に弧を描くよう花筒を抉られ、がくがくと揺さぶられる下肢をサスケの腰に巻きつけたい衝動をシーツに爪先を立てることで堪える。
結合部の上であえかに息づく花芯はこんこんと溢れさせる愛蜜にまみれて、ジンジンとサクラを詰り続けて長い。
与えられる以上のものを欲しがらない。
脚を大きく開いて、中心をサスケに抉られて。
サスケを受け入れる花筒が疼いて、更なる快楽を求めてひくついた。奥に欲しくて、無意識に腰が動くのを止めることができないけれど、それ以上はないのだとサクラは自分を言い聞かせた。
いつの間にか苦痛から悦楽へと変化を遂げた自身に戸惑いを隠せない。
嘘を吐くことは苦手だった。だからこそ。
サクラは目を逸らして歯を食い縛った。
「どこ、見てんだよ･･･！」
視線を彷徨わせたサクラに気付いて、焦れる様にサスケの腰の動きが早まる。
漏れそうになる声を堪えて、自分の肩口に歯を立て拘束されながらも手元に当たるシーツを手繰り寄せた。
「や、やだぁ･･･っ、あアァ･･･ん！」
「いやじゃ、ないだろ･･･っ！」
早まるピストンに耐えきれなくなってサクラは髪を振り乱して、強引に押し上げられる快楽の波に逆らうことなく意識を飛ばした。







天国より野蛮







「その後、うちはサスケの容態はどうだ？」
綱手の問いに、サクラは軽く頷いた。火影室に二人きりだった。
サスケが結果的に自ら木の葉に戻ってきたとはいえ、里が設定した規約の上で自宅謹慎になっているため、その名前を出すのは公では憚れていた。
「回復は順調です。ただ･･･チャクラの循環を止めてしまっているため、通常より遅延しているようには思えます」
そうか、と返して、綱手は革張りの椅子の背もたれに大きく伸びをした。
綱手のその様を横目で見て、翡翠の目を伏せる。
「･･･サスケのその後の懲戒が気になって仕方ないって顔だな？」
「いいえ･･･懲戒というより･･･いつまでサスケくんの治療に時間をかけるんだろうと･･･」
歯切れ悪く云うサクラに、明るい茶色の瞳が瞬いた。
「お前なら、医療の知識もあるし、うちはサスケに関して手を抜いたりすることもないから、“上”も安心してるんだろうよ」
赤い唇で弧を描いて、綱手がサクラを盗み見る。
サクラは僅かに頬を染めたが、頭を振った。
「任務と、プライベートは分けています」
「相変わらず堅いな」
綱手は随分と愉しそうに笑った。
「今回の･･･うちはサスケの一件は、うちは一族も里の被害者であるが、加害者でもある。うちはに強襲を受けた者のメンタリティも考慮しての自宅謹慎と捉え･･･られないか」
肩を竦めて綱手が苦笑した。
分からないでもない。
ただ、サクラが問うべくして問うた核心は別にあった。
先のサスケへの訪問から三日目になる。
とある可能性に、サクラの背筋が震える。
（―――――今日も、きっと）
不謹慎だ、と思いながらもきっと与えられるだろう愉悦に、サクラは身体の奥が緩むのを自覚した。





サクラがサスケの元へ派遣されるようになって一月が過ぎようとしていた。
三日に一度の食事と、怪我の回復状況の確認。
食事といっても最低限の兵糧丸でしかない。
里から支給されるそれを確実に食しているかの確認をした上で、“悪化しない程度に”治療をする任務だった。
医療忍術の知識に秀で、火影補佐として状況把握をしており、何よりうちはサスケに殺される確率が辛うじて低いだろうと、里の上層部が適任と白羽の矢を立てたのがサクラだった。
軟禁状況にあるというのもあって、サスケの手首にはチャクラが練れない枷を附けられているためチャクラでの治癒も不可能だった。
三日に一度の食事により、体力を温存することも不可能に近い。
何より原始的ではあるが治療用の薬効の使用と包帯での固定以外での治療方法はなく、体内のチャクラの循環もしていないため自然治癒も通常より遅いのだ。
まるで拷問にも近い―――現役の忍を生殺しにしたような“自宅謹慎”にうちはサスケの身は置かれていた。
「サスケくん、お邪魔するね」
玄関で声を掛け、サスケがいるだろうリビングへ向かう。
リビングの三人掛けくらいのゆったりとしたソファに仰向けに横になっているサスケの顔は白い。
命に別状はないとはいえ、多量出血や怪我に対して十分な治療を行えないことと、チャクラの循環を人工的に塞き止められているのだ。
長く伸びた黒の前髪を少し払って、白い額に手のひらを当てる手前で、体温の高い手のひらに阻まれた。
「―――――もう、三日経ったのか」
サクラの手首を捕えながらサスケが一人ごちる。
「あ･･･の･･･、サスケくん、包帯変えるから」
「どうせ動いたら解けるだろ」
何でもないようにテノールが言ってのけ、起き抜けの漆黒の瞳にねめられ、サクラの身体が強張る。
硬直したサクラを見て、サスケの口角が僅かに上がったことに恐怖を覚える。
それでも自身を引き寄せる精悍な腕に、サクラは目を閉じて身を委ねた。





初めに、失敗したのだ。
やはり、サクラには忍としての“覚悟”が備わってなかったのだと。
自宅謹慎を言い渡されたサスケの治癒のために、選出されたことに心も逸っていたのも否めない。愚かだったと、今ならば言える。
サクラは後悔に苛まれながらも、もう後戻りできないことにまるでサスケを自分だけのものにしたような優越がサクラの心を蝕んでいた。
一人でサスケの元に派遣され、怪我の状態の確認と、ほんの僅かの他愛ない会話。
サクラの問いかけに対して、ほんの一言二言をサスケが返してくれるだけで心が躍った。
サスケの身体に治療を施し、裸の皮膚に手のひらを滑らせる。
薬を傷口に塗り、サラシで傷口を圧迫させる。
ただそれだけの所作だとしても、サクラの好意は滲み出ていて、サスケが付入るスペースには十分だった。
きっと、明らかに。
それがサクラの失態であり失策だった。
不意に、サクラの額に吐息がかかった気がした。
ただそれだけのことではあるけれど―――。
顔を上げると、そこには漆黒の瞳がサクラを捕えてもう逸らせなかった。
決して瞳術の類ではなかったけれど、サクラはサスケのそれに見惚れていたのだ。
だから顔が近づいたのも、絡んだ吐息さえも、夢見心地で―――こんなことは有り得ないことだと分かっているから、余計に夢見心地で瞳を閉じて受け入れた。
サスケの唇が、サクラのそれに触れて僅かに食んだ。
柔らかく重ねられて、ただそれだけで離れていく。
キスというほど、愛撫と捕えられないような接触ではあったのだが。
「どう･･･した･･･の、サスケくん･･･」
サスケの突然の接触にサクラの唇から問いが零れる。
何の接触なのか。当たり前だ。
―――――ヒトの行動科学には何事にも理由付けがある。
だからその理由をとっさに知りたくなった。もしかしたら、などと万が一の可能性を欲張ってしまったのだ。
サクラの心が逸る。





「･･･欲情したって言えば、いいか？」





唇がわずかに逸れて未だ吐息がかかるほどの距離で、艶のあるテノールがクツリと喉奥で哂った。
そういうことではないのだけれど。
サスケにとっては“そういうこと”だったのだと、絶望した。わずかに膨らんだサクラの期待と可能性と希望をぺしゃんこに押し潰してしまうほどに。
「･･･いいよ」
（きっと）
サクラは確信した。
（わたしが拒んだら）
他の女性へ手を伸ばすだけだと。
だから、と。
サクラは改めて伸ばされた手に、瞳を閉じた。







それが、一回目。








ブラウザバックプリーズ









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